働きたい障害者支援 福岡県の中小企業、冊子で企業紹介

 福岡県中小企業家同友会の「バリアフリー委員会」が、障害者の受け入れに積極的な企業を紹介した冊子「障がい者応援BOOK」を作成した。障害者が働き、自立した生活を送れるような社会づくりの機運を高めるのが狙い。5千部を発行し、行政機関などに配布するという。

 バリアフリー委員会では、障害者を雇用する会員企業を中心に障害者が社会参加できる場を増やす手法などを話し合っている。2012年から、障害者の子どもたちが通う県内の特別支援学校やNPO法人を交え、応援BOOKの作成を検討してきた。

 障害者雇用促進法は、従業員50人以上の企業に従業員数の2・0%以上、障害者を雇用するよう義務付けている。雇用する企業からは「障害者に仕事を教えることで、経営者も社員も成長できた」との声がある一方、「どう接すればいいか分からない」「雇った経験があるが、いいイメージがない」といった理由で後ろ向きな企業も少なくないという。

 このため応援BOOKでは、障害者が働いているか、障害者を受け入れる意向がある福岡県内の33社の事業内容や連絡先を写真付きで掲載。大半は従業員50人未満で雇用義務がない中小企業。県内各地区のハローワークや障害者就業・生活支援センターの連絡先も載せている。三輪公平委員長は「人口減が進む中、高齢者や障害者を労働力として活用する環境づくりを社会全体で進める必要があると思う」と話している。問い合わせは福岡県中小企業家同友会=092(686)1234。
西日本新聞 2014年4月16日(水)

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